診療案内

治りづらいアトピー性皮膚炎について

  • 治療前

    とびひ(手)
  • 矢印
  • 治療後

    とびひ(手)治療後
お子さんは重症のアトピー性皮膚炎の児です。
症状が安定していましたがある日突然治療前の写真のように、皮膚の状態が悪化しました。
お母さんは、とびひと考えてとびひの薬を使いました。しかし、皮膚の状態は悪化する一方でクリニックに相談がありました。私は、アトピー性皮膚炎の悪化を考えステロイドの外用を開始しました。その2日後の写真が治療後の写真になります。
とびひに見えた発疹はきれいになり、皮膚の状態は良くなりました。
アトピー性皮膚炎でとびひのような発疹に見えてとびひの治療をしてもよくならないような時はこのお子さんのように、アトピーの悪化を考えステロイドの外用をするとよくなります

治りづらいアトピー性皮膚炎について

  • 治療前

    とびひ(膝)⑭
  • 矢印
  • 治療後

    とびひ(膝)治療後
お子さんは重症のアトピー性皮膚炎の児です。
症状が安定していましたがある日突然治療前の写真のように、皮膚の状態が悪化しました。
お母さんは、とびひと考えてとびひの薬を使いました。しかし、皮膚の状態は悪化する一方でクリニックに相談がありました。私は、アトピー性皮膚炎の悪化を考えステロイドの外用を開始しました。その2日後の写真が治療後の写真になります。
とびひに見えた発疹はきれいになり、皮膚の状態は良くなりました。
アトピー性皮膚炎でとびひのような発疹に見えてとびひの治療をしてもよくならないような時はこのお子さんのように、アトピーの悪化を考えステロイドの外用をするとよくなります

食物アレルギー情報

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神奈川県立こども医療センター栗原先生著書

 

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アトピー最新情報

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小児期の保湿剤・抗炎症外用薬の方法・工夫

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小児期の保湿剤・抗炎症外用薬の方法・工夫

                      東京慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科 

                                                  堀向 健太先生

①保湿入浴剤はアトピー性皮膚炎の悪化を抑えることは出来ません。

 

②保湿剤の外用はアトピー性皮膚炎の悪化を抑えることが出来ます。

 

③保湿剤は、冬場は油脂タイプ、春~夏場はローションタイプが良いでしょう。

 

④プロトピック軟膏の外用に関しては、人におけるリンパ腫リスクの報告はありません。

 

⑤重症のアトピー性皮膚炎がありますと、皮膚に黄色ブドウ球菌が存在していることが多くみられます。

 

⑥アトピー性皮膚炎に保湿剤を毎日ぬっていますと皮膚の黄色ブドウ球菌が減ってきます。

 

⑦アトピー性皮膚炎で目の周りの保湿剤が残っていますと白内障のリスクが上昇します。

難治性アトピー性皮膚炎患者の治療

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 難治性アトピー性皮膚炎患者の治療

                     獨協医科大学  埼玉医療センター皮膚科

     片桐一之先生

 

痒疹(ようしん)について~

①痒疹というのは、かゆみがとても強く、外用薬や内服薬で改善しないかゆみを持ち、治りにくい慢性湿疹です。アトピー性皮膚炎に合併していることもあります。

②痒疹はステロイドが効きません。

③痒疹は抗ヒスタミン剤(かゆみ止め)が効きません。

④痒疹はクラリチンを中心にアレグラ又はアレロックを併用内服するとかゆみが改善します。

⑤痒疹はクラリスロマイチン又はミノサイクリン又はルリッドを併用内服するとかゆみが改善します。

 

アトピー性皮膚炎について~

①頭部が治り難いアトピー性皮膚炎では、ステロイドの外用薬を2日で1本外用すると良いでしょう。

②中学生のアトピー性皮膚炎のお子さんに自分で塗りなさいというのはダメです。必ずお母さんが塗りましょう。家族が塗ってあげないと中学生のアトピー性皮膚炎は良くなりません。

難治性小児アトピー性皮膚炎の治療

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     難治性小児アトピー性皮膚炎の治療―小児科

        国立成育医療センターアレルギーセンター 

                                                 大矢幸弘先生講演会

 

①ステロイド外用薬でアトピー性皮膚炎の炎症をおさえて見ても触れてもツルツルの皮膚の状態になってからプロアクティブ療法を開始します。

 

②難治性の眼周囲炎はステロイド外用薬の超頻回塗布をします。例えば30分おきにステロイド外用薬を塗布してみますと3日くらいで良くなります。そしたらプロぺトの外用で大丈夫です。

 

③乳児の眉囲皮膚炎も②と同様で良くなります。

 

④習慣性掻破行動は応用行動分析が重要です。掻くことで、お子さんはお母さんの注目をあびようとします。ステロイド外用薬をお子さんが掻いていない時に相手をしてあげてぬってあげると良いでしょう。

 

⑤外から見えるアトピー性皮膚炎の病勢だけでなく外から見えない皮下の炎症を意識してプロアクティブ療法をすることが大切です。

 

⑥顔のアトピー性皮膚炎はステロイド外用薬で良くなりましたら、プロトピック軟膏のプロアクティブ療法で良いでしょう。

 

⑦難治性にみえるアトピー性皮膚炎は~

1)ステロイドフォビアの場合です。ステロイドの外用薬が適切に使われないためにお子さんの栄養状態が低栄養になったり、首のすわりが遅いなどの症状が出てしまいますと、お子さんの命が危険にさらされてしまいます。

 

2)ステロイドの外用薬の塗布量が少なすぎる場合です。すりこまないように塗ると良いでしょう。「FTU」が目安になります。

 

3)重症アトピー性皮膚炎患者が合併症を起こして難治する場合です。カポジ水痘様発疹症やヘルペスの角膜炎を合併した場合はヘルペスの特効薬のアシクロビルの静注が必要です。

 

4)処方されたステロイド外用薬が弱すぎる場合です。重症は強めのステロイド外用薬が充分量の塗布が必要です。

小児アトピー性皮膚炎の治療戦略

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小児アトピー性皮膚炎の治療戦略

    神奈川県立こども医療センター皮膚科

馬場直子先生講演会

①絶えず掻いているお子さんの爪は皮膚の摩擦により短くまたヤスリをかけたようにピカピカしています。

 

②経皮感作によってアトピー性皮膚炎のアレルギー疾患が生じています。

 

③食物アレルギーを恐れるあまり、過度の除去食による発育脳障害が生じる心配があります。(栄養不足)

 

④スギ花粉性皮膚炎は、スギの飛散する時期に目の周りのアトピー性皮膚炎が悪化するものです。

 

⑤アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能異常が重要です。

バリア機能異常があると皮脂が少なく外から抗原が入りやすくなります。

 

⑥ドライスキンはかゆみに過敏になります。

 

⑦アトピー性皮膚炎は顔の出っぱっていて、こすれる所が悪化しやすい傾向にあります。

 

⑧皮膚の表面に付着したアレルゲンや刺激物を洗い落すとよいでしょう。

 

⑨保湿剤は入浴後15分以内に塗ると良いでしょう。

 

⑩離乳食開始前の重症のアトピー性皮膚炎が経皮感作を起こして食物アレルギーのハイリスクとなります。逆に、離乳食後の重症のアトピー性皮膚炎は経皮感作しにくいので食物アレルギーを起こしにくい特徴があります。

 

⑪外用薬は、薬剤を均一にのせるイメージで塗ると良いでしょう。

「すり込む」のではなく「のせる」イメージで塗りましょう。

 

⑫顔面の重症のアトピー性皮膚炎は、ステロイドの軟膏と亜鉛華単軟膏をリント布に塗って顔面を被うことが必要になります。

 

⑬アトピー性皮膚炎は皮膚がきれいになっても皮膚の中で炎症がありますので、皮膚がきれいな状態でもProactive療法を継続して良い状態を続けることが大切です。

 

⑭3才の重症のアトピー性皮膚炎は顔面であってもベリーストロングのステロイドの外用薬を1週間継続して、次にストロングのステロイドの外用薬、さらにミディアムのステロイドの外用薬と変更してゆっくり減量していき、皮膚がきれいになったらプロトピックの継続にしても問題はありません。アトピー性皮膚炎の皮膚の病変にあったクラスのステロイドの外用薬を使う事が重要です。

 

⑮目の周りの強いアトピー性皮膚炎はプレドニン軟膏ではなくロコイド軟膏を3~7日間外用して皮膚をきれいにしてからプロトピック軟膏に移行すると上手く治ります。

 

⑯ステロイドフォビアのアトピー性皮膚炎の場合は初めステロイドの外用薬でその後プロトピック軟膏を継続すると良いでしょう。

 

⑰外用薬は対症療法であっても続けることにより、やがて皮膚の炎症が起こりにくくなります。

 

⑱お子さんのアトピー性皮膚炎による睡眠障害は脳の発達に重要です。

 

⑲お子さんのアトピー性皮膚炎に合併しやすい精神疾患として、ADHD、うつ病、不安障害、行為障害、自閉症があります。

 

 

 

 

経皮感作とアレルギーマーチの最新の話題

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経皮感作とアレルギーマーチの最新の話題

国立成育医療センター・アレルギーセンター

大矢幸弘先生

①妊娠中や授乳中のお母さんが食物制限を行ってもお子さんのアトピー性皮膚炎を予防することは出来ません。

 

②離乳食の開始が遅いお子さんはアトピー性皮膚炎や反復性喘鳴や抗原感作が増えます。

 

③加熱した卵の摂取開始が遅いお子さんほど卵アレルギーが増えます。

 

④湿疹のあるアレルギーのハイリスクのお子さんは早期からピーナッツを食べ始めた方が遅く食べ始めた方に比べてピーナッツアレルギーが少ない傾向があります。

 

⑤食物アレルギーの予防は摂取回避(その食物を食べないこと)では予防は出来ません。

 

⑥経皮感作は食物アレルギーが起きやすく、経口感作では食物アレルギーが起きにくい傾向があります。

 

⑦赤ちゃんに生後3ケ月からピーナッツオイルを塗るとピーナッツアレルギーを起こしやすくなります。これは経皮感作です。

 

⑧アトピー性皮膚炎の発症は、食物アレルギーの危険因子です。

特に生後1~4ケ月の湿疹を発症した赤ちゃんは3歳児の時点での食物アレルギーの発症が高くなります。

 

⑨乳児期のアトピー性皮膚炎は、その後に起こってくるアレルギーマーチのリスクファクターになります。これは、アトピー性皮膚炎があると経皮感作を受けやすいからです。

 

⑩湿疹(皮膚炎)いよるバリア機能の低下ありますと湿疹(炎症部位)から抗原が体内に侵入して、経皮感作が起こり、体の中に抗体が出来てきます。

 

⑪炎症のある部位から抗原が体内に入りますと経皮感作ですのでアレルギーが起こります。炎症の無い部位から抗原が体内に入りましてもアレルギーは起こらず、寛容となります。

 

⑫お子さんが生活している場所には、アレルギーの原因である抗原がたくさんみられていて、その結果、経皮感作が起きてきます。例えばリビングの床に卵などの食べこぼしがありますと、遊んでいるうちに経皮感作が起こります。

口から食べた場合の方がアレルギーのは起きにくいことになります。

 

⑬未就学児のアトピー性皮膚炎が抗原感作(経皮感作)のリスクファクターになります。

 

⑭乳児期発症のアトピー性皮膚炎は、6才の時点での食物アレルギーの発症率が高くなります。

 

⑮乳幼児期に抗原の経皮感作を受けていますと、10歳~12歳の時点の気管支喘息のリスクファクターとなります。

重症アトピー性皮膚炎では呼吸機能の低下と重症化を起こしてきます。

早期発症のアトピー性皮膚炎は気管支喘息のリスクファクターです。

 

⑯1歳の時のアトピー性皮膚炎と抗原経皮感作は3歳の時のアレルギー疾患のリスクファクターとなります。

 

⑰1歳の時に抗原感作を受けていないアトピー性皮膚炎は3歳の時点での気管支喘息のリスクファクターにはなりませんが、アレルギー性鼻炎のリスクファクターになります。

 

 

以上のように乳幼児期のアトピー性皮膚はその後の食物アレルギーや気管支喘息などのアレルギーへとつながります。

発汗機能に着目した保湿剤による乾燥皮膚疾患治療

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発汗機能に着目した保湿剤による乾燥皮膚疾患治療

川崎医科大学 青山裕美先生

①アトピー性皮膚炎は皮膚の角層の水分量が低下しています。

 

②最低6時間加湿した部屋で過ごせば乾燥した皮膚の炎症は抑えることが出来ます。

 

③安静時の発汗が高いと皮膚の角層内水分量が高くなります。

 

④アトピー性皮膚炎では安静時の発汗が健常人に比べて減少しています。アトピー性皮膚炎では安静時の発汗を改善させるのが良い事になります。

 

⑤「ヒルドイドクリーム」を厚く外用すると安静時の発汗が増えて皮膚の角層内水分量が増加します。保湿剤は発汗を増加させます。

 

⑥「ヒルドイドクリーム」の方がヒルドイドソフトより発汗を増加させます。「ヒルドイドクリーム」の塗る量を増やすとさらに発汗が増加します。

 

⑦アトピー性皮膚炎の患者さんに「ヒルドイドクリーム」を厚めに外用しますと皮膚のキメが細かく改善して皮膚の角層水分量が増加します。

 

⑧「ヒルドイドクリーム」は塗り広げるだけですり込まないように塗ることが大切です。白くなるように厚ぬりをしてそのまま乾くのを待つのが良いでしょう。乾燥している皮膚の部分を中心に入浴後に厚塗りをするのが良いでしょう。

 

⑨アトピー性皮膚炎では発汗が低下していて乾燥している患者さんは首や腹などに代償性発汗障害がでて乾燥してかゆくなることがありますが、この場合も

「ヒルドイドクリーム」で発汗を促進させることで代償性発汗障害の皮膚の部分も改善することが出来ます。

 

 

 

アトピー性皮膚炎におけるスキンケア       ~発汗から見た外用薬の使い方~

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アトピー性皮膚炎におけるスキンケア

                                    ~発汗から見た外用薬の使い方~

杏林大学皮膚科 塩原哲夫先生講演会より

1) 湿度の高い環境にいますと皮膚の角層の水分量が増えます。

 

2) 汗をかかないマウスでも、高湿度の環境におきますと皮膚の角層の水分量が増えます。

 

3) 高湿度の環境にマウスをおきますと皮膚のかぶれが減ります。

 

4) 1~6時間、高湿度におきますと皮膚の角層の水分量が増えてマウスの皮膚のかぶれが減ります。

 

5) 高湿度では、皮膚からのアレルゲンの吸収が抑制されます。

 

6) アトピー性皮膚炎のマウスでも高湿度におきますと皮膚のかぶれが減ります。

 

7) 皮膚の角質の水分量が多いとアレルゲンの浸入を抑制できます。

 

8) 環境の相対湿度が上昇しますと、皮膚の角質の水分量が上昇して皮膚からのアレルゲンの吸収を抑制できます。

 

9) 皮膚のバリア機能が悪いアトピー性皮膚炎の方でも、しっかりと汗をかかせることが良いのです。

 

10)皮膚の発汗の低下が皮膚の角質水分量を低下させることになります。

 

11)汗をかくための汗腺の能動化は2才半までに完了します。

 

12)赤ちゃんを早く汗をかく環境にもっていくことが大切です。

 

13)発汗の水分量は表皮から普段出ていて水分量よりもはるかに多いです。

 

14) アトピー性皮膚炎では温熱刺激による発汗の上昇が少ない傾向にあります。

 

15) アトピー性皮膚炎では体温調節機能が壊れているため汗をかかなくなっています。

 

16) しっかりと汗をかいていれば皮膚の肌理(きめ)は細かく整います。

 

17) 発汗には意識しないででる汗の基礎発汗と刺激によりでる発汗の温熱発汗があります。基礎発汗は皮溝から出る発汗で温熱発汗は皮丘からでる発汗です。

 

18) アトピー性皮膚炎では発疹のない皮膚の部分でも基礎発汗が低下しています。つまり、アトピー性皮膚炎では発疹のない状態でも発汗が低下しているのです。

 

19) 発汗障害の進展はアトピー性皮膚炎の病態を憎悪させます。

 

20) 汗が皮膚の深い部分の真皮で漏れてしまい皮膚の表面に出なくなると皮膚は乾燥します。汗が途中で漏れてしまっているのです。

 

21) アトピー性皮膚炎では汗の真皮への漏れによる部分的な皮溝からの基礎発汗の低下がみられています。

22) 汗をかかせるのには、

  ①高温

  ②高湿度

  ③43℃の足浴がありますが、

  ③が最も高率よく汗をかかせることが出来ます。

 

23) 保湿剤(ヒルドイドクリーム)の定期外用は基礎発汗を亢進させて皮膚の角質水分量を増加させます。

 

24) 保湿剤は(ヒルドイドクリーム)が最も良いものになります。ヒルドイドクリームの外用は皮膚の肌理(きめ)と発汗機能(基礎発汗)を著名に改善させます。

 

25) ステロイドの外用は温熱発汗を低下させることがあります。

 

26) 保湿剤(ジェネリック)でも発汗を誘発しないものがあります。また、ワセリンやステロイドは発汗をむしろ抑制してしまいます。

 

27) アトピー性皮膚炎の基礎発汗に対するヒルドイドクリームの外用効果は、皮膚の肌理(きめ)が細かくなり汗をかくようになることです。

 

28) ヒルドイドクリームは発汗誘発の作用があり、汗をかくようになるだけでアトピー性皮膚炎はよくなります。

 

29) 皮膚の発汗が低下している部分にはヒルドイドクリーム、皮膚の代賞性発汗が亢進している部分にはワセリンやヒルロイド ソフトかステロイドの外用が適しています。

 

30) ヒルドイドクリームは~

①皮表に長時間とどまり、基礎発汗亢進に重要な働きをしています。基礎発汗を著名に増加させることにより角質水分量が増加します。

 

②かき壊しが少なく乾燥している皮膚に適しています。

 

③白さが残るくらいたっぷり外用してラップするのが大切です。

 

④入浴直後に外用するのが良いでしょう。

 

⑤難治性アトピー性皮膚炎にヒルドイドクリームのラップ療法を2週間行いますと基礎発汗が著名に亢進して症状が改善します。効率良く汗をかけるようになったことが改善の理由です。

 

⑥基礎発汗を高めるのに必要なヒルドイドクリームの外用は毎日しっかり大量に塗ってラップする事が大切です。加えて毎日足浴(45℃)を30分くらい行えばさらに良いでしょう。

 

⑦難治性結節性痒疹もヒルドイドクリームで良くなります。

 

⑧顔面やビランのある部位にはヒルドイドクリームは少ししみることがあります。

 

⑨お風呂から出た直後の皮膚がぬれているうちにヒルドイドクリームを外用しますと良く伸びます。

 

ヒルドイドクリームを外用していると治療途中に一時的に蕁麻疹や汗疹(あせも)が出ることがありますが、ヒルドイドクリームの影響ではありませんので、ヒルドイドクリームの治療を継続することが大切です。

 

31) 角層の水分は皮膚の最大のバリアになります。角層の水分を継続的に増加しておくには基礎発汗を亢進させることが大切で、この結果皮膚からのアレルゲンの吸収が抑制出来るのです。

 

32) ステロイドやワセリンは基礎発汗を抑えるためその長期単独使用はさけるのが良いでしょう。

 

33) ヒルドイドクリームを外用していて赤い発疹が出ているところにはプロトピック軟膏を外用します。

 

 *ヒルドイドクリームによる発汗を促す治療法として試みる価値があるでしょう!!

 

「アレルギー疾患発症予防に関するエビデンス」

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「アレルギー疾患発症予防に関するエビデンス」

国立医療センター アレルギー科 大矢幸弘先生講演会

 

①妊娠中や授乳中の母親の食物制限はお子さんのアトピー性皮膚炎の発症を予防することは出来ません。

 

②ピーナッツの摂取を乳幼児期から開始する群とピーナッツを5才まで食べない群で比較するとピーナッツの摂取を乳幼児期から開始する群の方が、5才児でのピーナッツアレルギーが少なかったという結果がみられました。

これは、ピーナッツを全く食べなくてもピーナッツアレルギーの予防は出来ないことを示しています。それどころか、ピーナッツを食べない方がピーナッツアレルギーのリスクが高くなります。

ピーナッツの摂取を乳幼児期から開始する群に5才児からピーナッツを除去してもピーナッツアレルギーは少なかったのです。

 

③生後6ケ月までに卵を始めた群は生後12ケ月まで卵を除去した群とでは生後6ケ月までに卵を始めた群の方が卵アレルギーを抑制することが出来ます。この時の必要条件は、皮膚の状態を良い状態にしておくことと、卵を少しづつ与えることがキーポイントとなります。食物抗原を回避しても食物のアレルギーの発症を予防することは出来ません。

 

④新生児に保湿剤を塗布することで、アトピー性皮膚炎の発症率を約半分に抑制することが出来ました。生後1週間未満の新生児から保湿剤を使用したスキンケアを予防的に行うことで、アトピー性皮膚炎の発症予防効果が得られます。早期治療介入群はアトピー性皮膚炎の発症を予防できます。

 

⑤アトピー性皮膚炎の患者さんは有意に卵白の感作率が高くみられます。

 

⑥生後3ヶ月の時にアトピー性皮膚炎がありますと、食物抗原に感作を受ける可能性が高くなります。

 

⑦出生早期の表皮バリアが低いほど2才児の時の食物アレルギーのリスクが高くなります。

 

⑧アトピー性皮膚炎は食物アレルギーのリスクファクターです。アトピー性皮膚炎の発症が食物アレルギーの発症よりも先行して発症します。

 

⑨生後1~4ヶ月の湿疹発症が3才の時の食物アレルギーの危険因子になります。より早く生後1~2ヶ月で湿疹を発症している児の方が食物アレルギーの発症リスクとなります。

 

⑩乳児の遊び場と寝室からピーナッツタンパクが検出されます。普通の家庭のダニを集めると100%卵の製粉が検出されます。赤ちゃんは床をハイハイするので感作されやすいのです。

 

⑪Proactive療法を維持した方が食物アレルギーの発症を抑えることが出来ます。例え、食物アレルギーを発症していてもProactive療法で皮膚をきれいにしておきますと食物アレルギーを抑えることが出来ます。Proactive療法はダニの感作を阻止出来ますがProactive療法では阻止出来ません。

 

⑫アレルギーマーチを阻止するには、アトピー性皮膚炎、乳児湿疹を早期にかつProactive療法で治療した方が良さそうです。皮膚がきれいになってもスキンケアが大切です。

 

⑬石鹸で治ったら必ず保湿剤をぬることが大切です。

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